出雲大社に神様が集まる理由とは？神在月と国譲り神話を解説

こんにちは。社結び、運営者の友護です。

旧暦の10月になると、出雲大社に全国の神様が集まると言われていますよね。でも、出雲大社に神様が集まる理由って、具体的にはご存じですか？ 他の地域が神無月と呼ばれるのに、出雲だけが「神在月」になるのはなぜなのか、その期間はいつからいつまでなのか、気になりますよね。私も神社に興味を持ってからずっと知りたかったことなんです。

神様たちは一体何のために集まって、どんな会議をしているんでしょうか。そこには国譲りという壮大な神話や、縁結びの深い意味が関わっていました。また、恵比寿様やだいこくさまのように、出雲に行かない留守神さまもいらっしゃるみたいです。

この記事では、そうした神在月にまつわる謎や背景を、私なりに整理してお伝えしていこうと思います。神様の壮大なスケジュールを知ると、出雲大社への参拝がもっと味わい深くなるかもしれません。

出雲大社に神様が集まる理由と国譲り神話とは？

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なぜ年に一度、全国の神々が出雲大社に集結するのでしょうか。その最も重要な答えは、日本最古の文献にも記されている国譲り神話にあるようです 。

この神話によれば、出雲大社の御祭神である大国主神（おおくにぬしのかみ）は、天照大御神（あまてらすおおみかみ）の要請を受け入れ、目に見える「現実の世界」の統治権を譲り渡しました。その代償として、大国主神は目に見えない「幽業（かみごと）」、すなわち神々の世界や人々の運命、そして「縁」を司る統治者となったのです 。

神々が出雲に集まるのは、この大国主神の主宰のもと、来年一年間の日本全体の運命—男女の縁はもちろん、五穀豊穣や国家安泰に至るまで—の「縁」を話し合うためなんです 。この神聖な会議が開かれる旧暦10月を、出雲地方では「神在月（かみありづき）」と呼び、神々が不在となる他の地域では「神無月（かんなづき）」と呼ぶのは有名な話ですよね 。ただし、すべての神様が出雲へ赴くわけではなく、地域を守るために残る「留守神」の存在も伝えられています 。

国譲り神話と大国主神の役割

出雲大社に神様が集まる理由のすべての発端は、この国譲り神話にあります 。

神話によると、出雲大社の御祭神である大国主神は、もともと地上の世界「葦原中国（あしはらのなかつくに）」を治め、人々に農耕や医薬の技術を伝えて国を豊かにしていました 。とても慈悲深い神様だったんですね。

しかし、天上の世界「高天原（たかまがはら）」を治める天照大御神が、「地上の世界は私の子孫が治めるべきだ」と考え、大国主神に国を譲るよう交渉します 。

大国主神はこの要求を受け入れ、目に見える「現実の世界（顕事、うつしごと）」の統治権を天照大御神の子孫（皇室の祖先）に譲り渡しました。その代わりとして、大国主神は「目に見えない世界（幽事、かくれたるかみごと）」を統治する役割を担うことになったのです 。

この「幽事」というのがポイントで、これには神々の領域や人間の霊、死後の世界、そして何より人々の運命や縁（えにし）に関わるすべてが含まれています 。

つまり、大国主神は物理的な国土の支配者から、目に見えない「縁」を結ぶ、運命の統治者へと役割を変えられたわけです。これが、出雲大社が「縁結びの神様」と呼ばれる最大の理由なんですね。

話し合われる縁結びの本当の意味とは？

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大国主神が縁結びの神様だからといって、神在月に集まった神様たちが話し合っているのは、男女の恋愛や結婚の縁だけではないんです 。

もちろん、男女の結びもこの神議（かみはかり）と呼ばれる会議で決められる重要な議題の一つです 。しかし、ここでいう「縁」は、もっともっと広い意味を持っています。

神議で話し合われる「縁」の例

• 社会における人と人とのあらゆる繋がり（仕事、友人など）
• 国家の平和と安定（国家安泰）
• 来年の農作物の収穫（五穀豊穣）
• お酒の出来栄え（酒造り）
• 人々が知ることのできない、人生におけるあらゆる事柄（人生諸般の事）

つまり、神様たちは大国主神の主宰のもと、来年一年間の日本全体の運命—私たちの生活、仕事、健康、そして国の繁栄に至るまで—の「縁」をここで話し合い、決定しているんですね。そう考えると、本当に壮大な会議だと思います。

「縁結び」は、こうした様々なご縁の代表格として、特に注目されるようになったのかもしれませんね。

神在月と神無月の違いとは？

神在月（かみありづき）と神無月（かんなづき）は、どちらも旧暦10月のことですね 。一般的に知られているのは、この時期、全国の八百万（やおよろず）の神々が、自らの神社を留守にして出雲大社へ会議に出かけてしまう、というものです 。

そのため、

• 神様が「不在」となる他の地域 → 神無月
• 神様が「在（い）らっしゃる」出雲地方 → 神在月

と呼ばれるようになった、というわけです。これはとても分かりやすい解釈ですよね。

ただ、これには異説もあるみたいです。

どちらの説が正しいにせよ、出雲に神様が集まるという信仰が、この「神様不在」の解釈をより強固なものにして、今に伝わっているのは間違いないかなと思います。

出雲に行かない留守神の存在とは？

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全国の神様が出雲に行ってしまうと聞くと、「じゃあ、その間、私たちの地域は誰が守ってくれるの？」と不安になるかもしれません。

でも、安心してください。一部の神様は、出雲には行かずに人々を見守ってくれるとされています。こうした神様のことを留守神（るすがみ）と呼ぶそうです 。留守神とされるのは、主に私たちの日常生活に密着した神様たちです。

主な留守神さまたち

• 竈（かまど）神：火や台所を守る、暮らしの中心の神様
• 道祖神：村の境界や道端で、疫病や災厄が外から入ってくるのを防ぐ神様
• 金毘羅（こんぴら）さま：海上交通の守護神
• 恵比寿（えびす）さま：漁業や商売繁盛の神様

これらの神様は、家や地域を守るという重要な任務があるため、その場を離れるわけにはいかない、と考えられているんですね。

神様がいないと心もとない、いつでも身近に神様がいてほしいという、昔の人々の切実な願いから生まれた考え方なのかもしれません 。

留守神の恵比寿様とだいこくさま

留守神のなかでも、特に恵比寿様と「だいこくさま」については、面白い話が残っています。

恵比寿様の逸話

恵比寿様が留守神になった理由として、なんともユニークな民間伝承が残っています。

それは、「過去に出雲の会議でお酒を飲んで失敗してしまい、それ以来、顔を出しづらくなった」というものです 。神様でもそんなことがあるのかと思うと、なんだか急に親しみが湧いてきますよね。

「だいこくさま」の混同

「あれ？だいこくさま（大国主神）は出雲で会議を主宰する張本人なのに、なんで留守神なの？」と疑問に思うかもしれません。地域によっては、だいこくさまも留守神のメンバーに入ることがあるそうです 。

私も不思議に思って調べたのですが、これはどうやら神様が混同されているようです。

出雲大社に神様が集まる理由を神在月から知る

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出雲大社に神様が集まる理由は、神在月の具体的な儀式（神事）を知ることで、より深く理解できる気がします。神々をお迎えし、お見送りするまでの一連の神事は、旧暦10月10日から26日頃にかけて厳粛に執り行われます 。

すべては、あの国譲り神話の舞台でもある稲佐の浜で、全国の神々をお迎えする神迎神事（かみむかえしんじ）から始まります 。神々は龍蛇神（りゅうじゃしん）に先導され、海からこの聖地に上陸されるそうですよ 。

出雲大社に到着された神々は、7日間にわたり神議（かみはかり）と呼ばれる会議を開かれますが、その会場は本殿ではなく上宮（かみのみや）という別のお社です 。滞在中の神様の宿舎となるのが、本殿両脇にある十九社（じゅうくしゃ）で、この期間だけは固く閉ざされた扉が開かれるそうです 。

この神聖な期間は出雲の文化にも影響を与えていて、ぜんざいのルーツとされる神在餅や、稲佐の浜の砂を使ったお砂交換という特別な参拝風習などが今も息づいています 。

神在月はいつからいつまでの期間？

神在月のスケジュールは、旧暦（太陰暦）に基づいて行われます。そのため、現在の太陽暦（新暦）では毎年日付が変わるので注意が必要ですね。だいたい、新暦の11月頃にあたることが多いです。

神様たちの主なスケジュールは、こんな流れになっています 。

神々を迎える稲佐の浜の神迎神事とは？

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神在月の神聖な儀式は、出雲大社の西、約1kmの場所にある稲佐の浜（いなさのはま）から始まります 。ここが神々をお迎えする最初の舞台となるのには、非常に深い理由があります。

なぜなら、この稲佐の浜こそが、この記事の冒頭で触れた国譲り神話において、天照大御神からの使者が大国主神と交渉するために降り立った場所、まさに神話の「条約締結の地」そのものだからです 。神々が集まる理由の原点となった、日本神話においても極めて重要な聖地なんですね。

かがり火の中で行われる厳かな儀式

儀式が執り行われるのは、旧暦10月10日の夕刻です 。日が落ちて夜の闇が浜辺を包む頃、数本のかがり火が焚かれ、その揺らめく炎が辺りを幻想的に照らします。

神職の方々は、浜辺に「神籬（ひもろぎ）」と呼ばれる、神霊が宿るための神聖な依り代（よりしろ）を設け、厳かに祝詞を奏上します 。この神籬に、全国から集わられる八百万の神々をお迎えするのです。

龍蛇神の先導と出雲大社への行列

出雲の信仰では、神々は海の彼方から、龍蛇神（りゅうじゃしん）に先導されて波に乗って到着されると信じられています。この龍蛇神は、大国主神の「御使神（みつかいがみ）」ともいわれ、神在月の象徴ともされる存在です。

神籬に神々をお迎えすると、神事は次の段階へ移ります。神籬に宿られた神々を、神職の方々が神迎（かみむかえ）の行列を組み、絹垣（きぬがき）という白い布で囲いながら、稲佐の浜から約1km離れた出雲大社まで、厳かにお連れします 。

このように、神在月は単に出雲大社の中で始まるのではなく、神話の原点となった聖地「稲佐の浜」で神々をお迎えするという、壮大な物語性を持った儀式から幕を開けるのです。この神事に参加できると、神話の世界を追体験しているような、特別な気持ちになるかもしれませんね。

神様の宿舎「十九社」とは？

稲佐の浜から神迎神事の行列でお迎えした八百万（やおよろず）の神々が、神在祭の期間中にご宿泊される場所。それが「十九社（じゅうくしゃ）」です。

このお社は、出雲大社の御本殿の両脇（東西）に、それぞれ細長く建てられています。まさに神様たちのための「御宿社（おやどしゃ）」（宿所）で、神様専用のホテルと考えると分かりやすいかもしれませんね。ご祭神はもちろん「八百萬神（やおよろずのかみ）」とされています。

神在祭の期間だけ開かれる扉

私が特に注目してしまうのは、この十九社の「扉」です。

普段、このお社の扉は固く閉じられています。しかし、神在祭の期間（旧暦10月11日～17日）の7日間だけは、全国からお集まりになった神々をお迎えするために、東西両側にあるすべての扉（それぞれ19の扉があると言われています）が一斉に開かれるんです。

この扉が開いているのを見ると、「ああ、本当に今、神様方がこの中に滞在されているんだな」と実感できて、とても神聖な気持ちになります。そして、神等去出祭で神々がお立ちになると、扉は再び固く閉じられ、来年まで開くことはありません。

滞在中も神事が続く神聖な場所

ちなみに、ここは単なる宿泊所以上かもしれません。資料によれば、神々が滞在されているこの十九社でも、連日お祭り（神事）が執り行われます。神様たちがしっかり休めるように、そして滞在中にご不便がないように、手厚くおもてなしされている様子が伺えますね。

この「十九社」はあくまで神様の宿舎であり、次の章で紹介する会議場とは役割が異なります。この役割分担がまた、神在月の儀式の奥深さを感じさせます。

会議の場所「上宮」とは？

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ここで一つ、神在月を理解するうえでとても大切なポイントがあります。それは、神様たちの会議、すなわち「神議（かみはかり）」が実際に行われる場所です。

私は最初、神様が宿泊される「十九社」や、あるいは出雲大社の荘厳な「御本殿」で会議が行われるのだとばかり思っていました。しかし、実際の会議場は、それらの場所とは別にあるんです。それが「上宮（かみのみや）」と呼ばれるお社です 。

稲佐の浜に近い、神議のための聖域

この上宮は、出雲大社の「摂社（せっしゃ）」（ご祭神と縁の深い神様を祀る関連神社）の一つです。場所が非常に象徴的で、神々が上陸される「稲佐の浜」に程近い場所（出雲大社本殿からは西方約950m）に位置しています 。

つまり、神様たちの動線を想像してみると…

神様の滞在場所と役割分担

1. 到着ゲート：稲佐の浜
2. 会議場（カンファレンスルーム）：上宮（稲佐の浜の近く）
3. 宿舎（ホテル）：出雲大社の「十九社」

というように、役割が明確に分かれているんですね。到着地（稲佐の浜）から会議場（上宮）が近いというのは、とても合理的だなと感じます。

なぜ「上宮」で会議が行われるのか？

では、なぜわざわざ本殿や宿舎の十九社ではなく、この「上宮」で会議が行われるのでしょうか。

その明確な理由について、私が見た範囲では公式な文献などには記されていませんでした 。

ただ、これは私の想像ですが、来年一年間の日本全体の運命を決めるという非常に重要で厳粛な「神議」です。そのため、神々がリラックスされる宿舎とはあえて場所を分け、神聖な議論に集中するための特別な場所として、この「上宮」が選ばれたのかもしれませんね。

実際に、神在祭の期間（旧暦10月11日～17日） 、神々はこの上宮に集われ、縁結びや来年の収穫、国家安泰など諸事について話し合われるとされています 。その間、出雲の人々は神々の厳粛な会議を妨げないよう、祭礼の音楽を控えるなど静かに過ごす風習が今も残っているそうです 。

神在餅はぜんざいのルーツ？

神在月にまつわる風習の中で、私たちが普段何気なく口にしている食との意外なつながりがあります。それが、冬の甘味の定番「ぜんざい」です。実は、この「ぜんざい」という言葉のルーツは、出雲の神在月にあるという説が非常に有力なんです 。

江戸時代の文献、例えば『中臣祓示蒙説解（なかとみのはらえじもうせっかい）』など複数の書物には、その由来が記されています 。

それによると、神在月（旧暦10月）の期間中、出雲地方では神事の一環として、また各家庭でも、神在餅（じんざいもち）と呼ばれる、小豆と餅を煮た食べ物を神様にお供えし、人々もそれを食べていたそうです 。

神様が在（い）らっしゃる月（神在月）に食べるお餅だから「神在（じんざい）餅」。とても分かりやすい名前ですよね。

この出雲地方の「神在（じんざい）」という言葉が、時を経て京都や江戸など他の地域に伝わっていく過程で、発音がなまり、「ぜんざい」という発音に変化（言い誤った）したのではないか、と明確に記されています 。

出雲地方には今も「ぜんざい」の名店が多くあります。出雲を訪れた際にぜんざいをいただくことは、単に美味しい甘味を味わうだけでなく、神在月の神事に集う神々へのお供え物に思いを馳せる、素敵な体験になるかもしれませんね。

参拝風習のお砂交換と龍蛇神様

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神在月や、神々が上陸される稲佐の浜の神聖性と深く結びついた、出雲大社ならではの特別な参拝風習と、この時期限定の授与品についてご紹介します。これらを知っておくと、参拝がより一層意義深いものになるかもしれませんね。正しい参拝作法とあわせて知っておくと、よりご利益に近づけるかもしれません。出雲大社の参拝方法については、出雲大社の正しい参拝方法を紹介した記事で詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。

神聖なる力の交換「お砂交換」

出雲大社で古くから伝わる風習に、「お砂交換」というものがあります。これは、「御守砂（おまもりすな）」をいただくための、とても神聖な儀礼です。

この風習がなぜ生まれたかというと、神々が上陸される聖地「稲佐の浜」の砂 と、大国主神の親神（または祖先神）であり、八岐大蛇（やまたのおろち）退治の神話で知られる絶大な力を持つ素盞鳴尊（スサノオノミコト）をお祀りする「素鵞社（そがのやしろ）」の砂を交換することに、深い意味があるからだと考えられています。

聖なる浜の砂と、神様の足元の清められた砂を交換させていただくわけですね。

お砂交換の手順

1. まず、神々が上陸される「稲佐の浜」で、感謝の気持ちを込めて少量の砂をいただきます。（小さな袋や容器を持参すると良いかもしれません）
2. 次に出雲大社御本殿の真裏、八雲山の麓に鎮座する摂末社「素鵞社」へ向かいます。
3. 素鵞社の縁の下に、砂が敷かれた場所（砂箱）があります。そこに、稲佐の浜でいただいた砂をそっと奉納します。
4. その代わりに、砂箱にすでにある「清められた砂」を、自分が奉納した砂と同量いただきます。

この交換した御守砂は、家に持ち帰って神棚にお供えしたり、家の敷地の四隅に撒いて土地を清めたり、また小さな御守袋に入れて持ち歩いたりすることで、災厄から身を守り、幸運をもたらすと篤く信じられています。

神在月限定の龍蛇神御守

神在月の期間中、出雲大社ではこの時期だけに授与される、とても特別な御守があります。それが「龍蛇神（りゅうじゃしん）御守」です 。

龍蛇神は、大国主神の「御使神（みつかいがみ）」であり、古くから「幸福を授ける神」そして「縁結びの神」として慕われている、出雲にとって非常に縁の深い神様です 。

特に重要なのが、先の「神迎神事」において、海の彼方から来られる神々を稲佐の浜まで先導するという、水先案内人のような大切な役割を担っていることです。まさに神在月の訪れを告げる、象徴ともいえる神様なんですね。

出雲大社に神様が集まる理由についての総括

ここまで、出雲大社に神様が集まる理由について見てきました。

その理由は、日本の神話時代に遡る国譲り神話にありました 。

大国主神が目に見える世界の統治権を譲る代わりに、目に見えない「縁」の世界の統治者となったこと。そして、その「縁」—人々の運命から国家の安泰、五穀豊穣に至るまで—を決定するための最高会議「神議」を、大国主神の元で開くこと 。

これが、出雲大社に神様が集まる理由の核心なんですね。

「神在月」は、単なるお祭りの期間ではなく、神話の契約に基づき、来年の日本全体の運命が決定される、神聖な「神々の議会」の期間なのだと、私は理解しました。

神様の壮大な物語に思いを馳せながら、出雲の地を訪れてみるのも素敵かもしれませんね。